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ペルシャ絨毯とは

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ペルシャ絨毯とは

自然が生みだした素材と色彩は、感性という創造力によって
生活を彩る芸術作品へと昇華した。
希少性と美術的クォリティの高さ、そして更なる美しさへと
磨き上げてゆく贅沢な楽しみが魅力的。

ペルシャ絨毯の資産的な価値は非常に高いものがあります。金や宝石などに比べて相場の変動も少なく、美術品、アンティークとして高く評価されているからです。上質の絨毯の場合、新品のときの数倍の値で取引されることも多々あります。また、ロンドンではアンティーク絨毯だけのオークションも催されています。 ペルシャ絨毯を年代別に区別すると、アンティーク絨毯=100年以上経ったもの、セミアンティーク絨毯=50年以上経ったもの、オールド絨毯=25~50年経ったもの、セミオールド絨毯=古色のでていないもので使用済みのもの、の4つに分類できます。一般的に古いものほど、オリジナルなパターンをとどめており、古色が出ているため、非常に珍重されています。

また、コレクター唾涎の的となっているのが記述(インスクリプション)入りの絨毯です。最も著名なものとしてロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート博物館所蔵の“アルデビル・カーペット”(ウール・シルク製、584cm×1,152cm)が上げられます。この作品は、タブリーズの宮廷工房で製作されたものと推定されており、アルデビルのモスクに保存されていたため、この名前が付けられています。この絨毯のボーダー部分に“私、カシャーン出身のマクスードが946年(イスラム暦、西暦1539~40年)のこの作品を織り上げた”と記されています。一般に、記述されている内容はコーランからの引用やナザミを筆頭としたイスラム文学界の“ビッグフォー”と呼ばれる文学者達の作品などが引用されていますし、ペルシャに古くから伝わる叙情詩などが記されているものもあります。その他にデザイナーのサイン、工房のサイン、図柄のモデルとなった人物の名前、絨毯の注文主の名前などが織り込まれることもあります。

ペルシャ絨毯の良し悪しを判断するひとつの基準として、1㎡当たりのノット数が上げられます。ノットの密度が濃く、しなやかで、仕上がりの薄いものほど良いとされています。また、薄手のカーペットほど、細い糸を使用しているため、製作するには膨大な時間と技術が必要となります。

通常、高価な絨毯であることを表現するのに“くるぶしが埋まるほど深々とした毛足の長い絨毯”ということがありますが、ペルシャ絨毯に限り、この表現はあてはまりません。ペルシャ絨毯の場合、毛足が長くなると、つまりパイルが長くなると毛が寝たり、乱れたりして紋様がはっきりしなくなるため、パイルは短く整えられているからです。しかし、ただ単にパイルを短くしても、ノットが粗ければ紋様がはっきりと出なかったり、パイルが抜け落ちてしまったりします。そのため、美術性、装飾性の高いペルシャ絨毯は、パイルを短くし、紋様がくっきり浮かび上がるように、ノットの密度を高めています。ですから、ノットの密度が濃く、パイルも短く、紋様がくっきりと浮かび上がっているものほど上質のものとされています。

ペルシャ絨毯の価格を決定する要因として、①質(ノットの密度)、②素材、③デザイン(表現の正確さ、ラインなどの正確さ)、④染料(天然か化学か)、⑤デザイナー、⑥保存状態(年代)などの項目があげられます。ペルシャ絨毯がかなりの高値で取引されるのは、染料、素材など様々な要因がありますが、やはり手織りのために手間が多くかかることが一番に上げられます。

たった一枚の絨毯を仕上げるために5~6人で5年以上もの歳月がかかることもあるペルシャ絨毯。そのひと目ひと目の結び目を、情熱を込めて、ていねいに作りあげていく。手作りゆえに、まったく同じ物がない、唯一無二のものだからこそ、その価値が高まるのです。

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